「日々挑戦 日々感動 日々新た」をモット-とする大藪です。
経営者は社員になれない宿命があるように、社員は経営者になれない運命があるように思える。「経営者、社員の良し悪し」の問題でなく、職業人生の『価値観』に起点するものである。経営者の参謀として活躍されれ「黒田官兵衛」を目指されている社員も多くみられる。
会社に就職し、サラリ-マンとして活躍していた方が、人生の転換点において、独立し経営者の道を歩まれた方は、少なくない。二世・三世の経営者も天命とし、事業成長へ向けて活躍されている。
創業者、後継者として活躍されている経営者の共通志向は「夢は大きく志は高く 」。そして、“安易な道”ではなく、“いばらの道”をあえて選択されていることにある。いばらの道であるからこそ、挑戦し、問題点を解決していく中での感動と、次に向けた新たな道も開けるものである。
私も10年間のサラリ-マン職業から卒業し、30歳で経営コンサルタント会社を立ち上げ、今日に至っている。私の独立が小さな成功とすれば、やはり「夢は大きく志は高く 」を信条として取り組み続けたことであろう。特に、重要なことは“志高く”を実現させるために「登りたい山を決める」ことである。そうすれば、「成功への道の半分は決まるものである」と確信している。
登りたい山とは、なんであろうか?それは、企業成長に向けた『事業領域』を指し、その分野ではNo.1を目指しつつ、企業業績向上に努め、経営理念を実現させることにある。
「言うは易く行うは難し」という読者の声が聞こえる(笑)。
ここで、山登りの話に転じてみたいと思う。
登山家でもない私が、日本名山を思い浮かべれば…「富士山」「浅間山」「九重山」等をあげることができる。登山の楽しみと危険は表裏一体である。富士山に登る第一歩、九重山に上る第一歩、同じ一歩でも“覚悟”が違う。九重山の登山口で、山の頂を仰げば、まず三合目を目指し、五合目、七合目の目標を意識する。頂上に達した時、視界が開けて山々の景色の美しさを楽しむことができる。
しかし、登った山は、下りなければならない。登山は登りよりも下りが難しいであろう。上体が安定しなく、浮き石に足をとられやすいし、膝の関節も痛めやすい。転べばけがをする。実際に、怪我をするのは下山時が多いともいわれている。
プロ登山家は、安全に下山するための歩き方や「用意周到」の下山コ-スを設けている。最も重要なことは、単なる下山でなく、新たな山頂に登る前のプロセスだと意識づけ、新たな挑戦意欲を描いているものである。
企業経営もしかり、中期経営計画(略名:中計 )で経営目標を取り決め、向こう3年間の目標値を見定め、年度毎の目標数値をクリアしていく中で、中計のゴ-ルに達成する。しかし、事業成長の要となった成長商品が成熟化し、需要の減少や競合の激化の中に巻き込まれ、企業の衰退への道へ辿ることは少なくない。
プロの経営者は、中計目標の七合目を向かえつつ、次のマ-ケットの成長商品の育成に努め、中計の目標を達成する前に、「売上減少にともなう歯止め時期」と「新たな成長の入り口時期」を見定めて、ギャップ差を解消する超スピ-ド経営に徹しているものである。
2018年度において3期以上の増収増益の企業数は764社ある。さらに、10期以上は26社もあり、中でも、ニトリホールディングスは、30年連続増益をし続けている。30年増収増益ということは、「企業寿命30年説」を覆す出来事である。このような企業成功の秘訣はなんであろうか?
私は、解答の一つとして、経営者のフィロソフィと事業領域への集中投資にあると断言できる。京セラ-稲盛和夫氏のフィロソフィに通じるものがある。稲盛氏は、JALを再生させた本質的なところは、「JALフィロソフィ」と「経営資源の集中」にあるといっても過言ではない。
企業寿命30説を鑑み、それを超える経営者の「夢は大きく志は高く」という、事業領域の定義づけと企業の資源を事業領域に集中化させ、経営理念に基づく経営行動に徹することであろう。
読者の皆様へ、「夢は大きく志は高く 」に関する体験談をご一筆いただければ幸甚に存じます。
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竹本雄一 (月曜日, 22 7月 2019 09:35)
ありがとうございます!常に上を向いて全員一丸となって頑張ります!